第25回放鳥予定のトキたち

令和3年6月23日、秋に放鳥予定のトキが順化ケージに入れられ、野生下に適応するための生活が始まりました。今回の訓練個体は14羽です。これまで春と秋に20羽くらいずつだったので、少ないなと感じます。

これは「2021年は全部で30羽程度の放鳥とし、生存率が高い春に多数を放鳥する」と決まったからです。これに沿って6月には17羽放鳥しましたが、9月の放鳥候補は14羽と少なくなっています。また、春放鳥は17羽中メスが14羽だったので、秋放鳥ではオス10羽と雌雄のバランスが図られています。

14羽の内訳を出身地別に表にしました。「旧番号」は飼育したトキの中で歴代何番目かを表します。それに続くアルファベット2文字はペア記号です。順化ケージに入れられる前に、この旧番号の足環が外され、放鳥に向けて新しい番号の足環がつけられます。

第25回放鳥個体

野生下のトキの遺伝的多様性を確保するため、14羽全てがホワヤン及びイーシュイの系統又はホワヤンもしくはイーシュイのいずれか一方の系統にあたります。

佐渡市トキふれあいプラザでは、毎年小学生から生まれたヒナに名前をつけてもらっています。今回放鳥予定の2羽には「令美(れいみ)」と「ペガサス」という名前がつけられていました。野生のトキになれば名前は必要ありませんが、地元で生まれたトキにはやはり愛着がわきます。各分散飼育地のトキたちも、それぞれの出身地の人たちの応援を受けて逞しく生きてほしいですね。