第23回 生椿でトキ放鳥

9月18日にハードリリース(箱からの放鳥)によるトキ9羽の放鳥が行われました。今回放鳥が行われたのは、標高約350mに位置する新穂地区の生椿(はえつばき)というところです。

 生椿は昭和の時代まで集落があり、野生のトキが飛来していた場所です。そこに住む高野高治(たかのたかじ)さんは「人もトキも同じ“生きもの”だ」とトキを大切に見守り、のちにトキ保護センターの飼育員として日々トキの世話をしていました。
 現在は息子の毅(たけし)さんが、町から通って田んぼとビオトープを作りながら、子どもたちに人と生きものの共生を伝えています。そんな、親子二代でトキ保護に取り組んできた地での放鳥です。毅さんは父の遺影を手に、放鳥に臨んでいました。かつて高治さんが「まるで牡丹畑の様にきれいだった」と語った27羽のトキが田んぼに舞い降りた光景、そんな光景が再び見られることを願っています。

放鳥の様子はこちらから
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9月24日には野生復帰ステーションで、同じ訓練個体7羽のソフトリリースが開始されます。