「トキファン現地研修会2019」の報告

2013年から始まったこの研修会ですが、7年目にして初めて悪天候による延期という事態になりました。当初は10月12日(土)、13日(日)を予定していましたが、台風19号により11月2日(土)、3日(日)に延期。この変更によって、当初申し込みをされながら、参加できなくなった方がいらっしゃいました。う~ん、残念!
 今回の研修会のテーマは「過去と未来を繋ぐとき」です。9月のトキ放鳥は、1970年代に日本産の野生トキの保護活動に取り組んでいた片野尾で行われました。過去の歴史が未来の希望へ繋がった瞬間でした。この機会に、今一度トキ保護の歴史を振り返り、未来を考えていこうと企画しました。

11月2日(土)
佐渡汽船両津港ターミナル内のサドッキーの前で待ち合わせ。最初に向かったのは野生復帰ステーションです。

環境省佐渡自然保護官事務所の松本理恵さん(左)と野生復帰ステーションの飼育員中川浩子さん(右)から説明をしていただきました

順化ケージの中に入って広さを体感。

松本さん、中川さん、ありがとうございました。

仮オープンの「トキのテラス」に立ち寄ったあと、佐渡トキ保護センターに向かいました。金子良則獣医の案内で、普段は入れないバックヤードも見学させていただきました。

金子獣医からトキ用の人工飼料についての説明を聞く。

金子さん、ありがとうございました。

次に、宿泊場所のトキ交流会館の横にある自然栽培の田んぼで「生きものを育む農法」を体験。生きもののすみかになる「江」の補修作業をしました。

夜の交流会では、10月からトキ交流会館の運営を担っている「トキの会」の関係者と懇談しました。トキの会は板垣徹さんや齋藤真一郎さんなど、トキの野生復帰には欠かせない方たちで結成され、交流会館を拠点として、トキと共に栄える仕組みづくりを目指しています。

11月3日(日)
 2日目は、交流会館を出発して田んぼで餌をとるトキを観察したあとトキの森公園へ。リニューアルした資料展示館には、次の訪問先である月布施で行われていたトキ保護の取り組みを紹介するパネルもありました。

月布施は片野尾の隣の集落です。地元の清田昰さんから、かつてのトキ保護の様子を聞きました。お天気にも恵まれ、佐渡の自然も満喫できました。そして、両津港に向かう途中、9月に放鳥されたトキがバスに並んで飛んでくれるという幸運な出来事が!翼につけられたカラーマーカーの青までハッキリと見えました。「トキファンの皆さん、応援ありがとう!」と言ってくれたのかも(なんてね)。

 来年も10月にトキファン研修を予定しています。皆さん、お楽しみに!