野生下のトキの今期最初の巣立ち
新潟県佐渡市において、本日5月29日にヒナを確認していた野生下のトキのペアにおいて、今期最初の巣立ちを確認しました。 また、本日時点での野生下のトキの営巣状況について、併せてお知らせします。 営巣が確認されているペアは、当ペアも含め全体で61組、そのうち1組で巣立ち、24組で育雛、33組で抱卵が確認されています。なお、野生生まれ同士のペアは、61 組のうちの13組となります。(環境省)

1.巣立ちを確認したペアについて
(1)個体番号
No.98(2010 年生まれ、9 歳オス) 及び No.156(2011 年生まれ、8歳メス) No.98:第5回放鳥個体(2011 年9月27日飛翔、野生復帰ステーション生まれ) No.156:第9回放鳥個体(2013 年9月27日飛翔、佐渡トキ保護センター生まれ)
※2015 年からペアを形成しており、以降、毎年ヒナを巣立ちさせている。
※今期の初ふ化を確認してきているペア
(2)確認日 令和元年5月 29 日(水)
(3)場 所 新潟県佐渡市(金井地区)
(4)経 過
このペアは、3月 27 日に営巣・抱卵を、4月23日にはふ化を確認していた。 ヒナの数は、4月23日時点で1羽、5月7日時点で3羽確認しており、5月14日に足環装着作業を実施し、3羽に足環装着(No.B73,B74,B75)を行っていた。 本日、モニタリングチーム(調査請負事業者職員)が巣の様子をモニタリングし たところ、6時30分頃に2羽(No.B75, B74)のヒナが巣と近くの枝を出入りする様子が確認されたことから、2羽が巣立ちをしたと判断した。なお、残るヒナ1羽(No.B73)は、今後巣立ちを迎えることが期待される。
2.野生化のトキの営巣状況(まとめ)
(1)巣立ち


(2)営巣中(育雛中)


(3)営巣中(抱卵中)



(4)営巣中(抱卵未確認)

(5)営巣・抱卵・育雛中止



未識別個体:ペアでの営巣行動が観察されているものの、足環等による個体識別が困難であり、個体が 確定できないため「未識別個体」としています。今後の観察で個体識別された段階で情報を追記します。
3.2012年~2018年の野生化の繁殖結果及び2019年の繁殖状況

※5月29日時点で形成されたペア100組のうち
・営巣中のペア61組(うち1組が巣立ち、24組が育雛、33組が抱卵、3組が未抱卵)
・営巣、抱卵・育雛を中止したペア39 組