野生下で誕生したトキ同士のペア ヒナ巣立ち

環境省からの発表で、新潟県佐渡市において、野生下で誕生したトキ同士のペアについて、今期初となるヒナの巣立ちを確認しました。野生下で誕生したトキ同士のペアによるヒナの巣立ちは、42年ぶりとなった平成28年以来、3年連続となります。なお、本日時点での野生下のトキの営巣状況について、営巣が確認されているペアは、当ペアも含め全体で29組、そのうち13組で巣立ち、11組で育雛、4組で抱卵が確認されています。なお、野生生まれ同士のペアは、29組のうちの3組となります。

巣立ちを確認したペアについて(野生下で誕生したトキ同士のペア)
(1)個体番号:No.A13(2014年生まれ、オス) 及び No.A11(2014年生まれ、メス)
(2)確認日:平成30年6月6日(水)
(3)場 所新潟県佐渡市
(4)経 過:このペアは、4月2日にスダジイの樹上で営巣・抱卵を、5月10日にはヒナのふ化を確認していた。ヒナの数は、5月10日時点で1羽、5月25日時点で3羽確認していた。本日午前、環境省職員が巣の様子をモニタリングしたところ、2羽のヒナが巣内から巣外の近くの枝に出て戻る様子が確認されたことから、2羽が巣立ちをしたと判断した。なお、残るヒナ1羽は巣内におり、今後、巣立ちを迎えることが期待される。

巣外の枝にとまる幼鳥
巣外の枝にとまる幼鳥(#A13 、A11ペア)

【繁殖期のトキの観察について】
 繁殖期はトキが最も敏感になる季節です。人が巣に近づくとトキが危険を感じて巣を放棄してしまうこともあります。また、 一時的に巣から離れたスキにカラスなどの天敵に卵を奪われてしまう可能性もあります。そのため、トキの子育てが成功することを願って、 ヒナが巣立つ6月ごろまで営巣地への接近などは控えてくださいますよう、ご協力をお願いします。