野生下で誕生したトキ同士の今期最初の抱卵確認
新潟県佐渡市において、野生下で誕生したトキ同士のペアについて、今期最初の抱卵が確認されました。本日時点で、営巣が確認されているペアは7組、そのうち7組で抱卵が確認されています。
1 営巣・抱卵を確認したペアについて
(1)個体番号:足環なし(オス) 及び 足環なし(メス)
(2)確認日:平成30年3月26日(月)
(3)場所:新潟県佐渡市
(4)状況:この2羽は、2月下旬頃から一緒に餌を探す姿や擬交尾を行う様子が観察されていたため、注意して観察を継続していた。3月26日5時39分にモニタリングチーム(調査請負事業者職員)が観察していたところ、コナラの樹上に造られた巣が完成していることを確認するとともに、2羽が交代で座り込む様子が確認できたことから、抱卵を開始したものと判断した。営巣場所は、水田に隣接した雑木林で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。なお、3月22日にモニタリングを行った際には、座り込む様子は確認されていなかったことから、同日の夕刻以降に産卵したものと推察される。


【繁殖期のトキの観察について】
繁殖期はトキが最も敏感になる季節です。人が巣に近づくとトキが危険を感じて巣を放棄してしまうこともあります。また、 一時的に巣から離れたスキにカラスなどの天敵に卵を奪われてしまう可能性もあります。そのため、トキの子育てが成功することを願って、 ヒナが巣立つ6月ごろまで営巣地への接近などは控えてくださいますよう、ご協力をお願いします。