野生下で誕生したトキ同士の今期最初の営巣確認

新潟県佐渡市において、野生下で誕生したトキ同士のペアについて、今期最初の営巣を確認されました。3月16日時点で、営巣が確認されているペアは2組です。

野生下誕生のトキ同士 今季最初の営巣

1 営巣を確認したペアについて
(1)個体番号:足環なし(オス) 及び 足環なし(メス)
(2)確認日:平成30年3月16日(金)
(3)場所:新潟県佐渡市
(4)状況:この2羽は、2月下旬頃から巣材となる枝を運ぶ姿や擬交尾を行う様子が観察されていたため、注意して観察を継続していた。
3月16日8時49分にモニタリングチーム(調査請負事業者職員)が観察したところ、クロマツの樹上において2羽で巣を整えており、巣材がある程度積み重なっていたことから、営巣を開始したものと判断した。
営巣場所は、平地の松林内で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。

2 その他の個体の状況
 現在、佐渡島内においては、放鳥トキが約150羽、野生生まれのトキが約140羽程度生息しているとみられ、そのうち、繁殖可能な年齢(2歳以上)の個体は、190羽前後(足環のない個体を除く)となっている。
現時点においては、60組程度のトキが、特定のエリアを中心にペアで行動する様子が観察されており、今後順次、営巣が確認されるものと見込まれる。

【繁殖期のトキの観察について】
 繁殖期はトキが最も敏感になる季節です。人が巣に近づくとトキが危険を感じて巣を放棄してしまうこともあります。また、 一時的に巣から離れたスキにカラスなどの天敵に卵を奪われてしまう可能性もあります。そのため、トキの子育てが成功することを願って、 ヒナが巣立つ6月ごろまで営巣地への接近などは控えてくださいますよう、ご協力をお願いします。