野生下トキの営巣状況(5/27)

平成28年5月27日(金)時点での野生下のトキの営巣状況について、お知らせします。5月10日にヒナ誕生が確認されていた野生下で誕生したトキ同士のペア(足環なし/No.A21)において、2羽目のヒナが確認されました。本日までに、2組で巣立ちを確認し、営巣が確認されているペアは、全体で22組、そのうち15組で育雛、6組で抱卵が確認されています。

1 巣立ちを確認したペアについて
(1)個体番号:No.68(2009年生まれ、オス) 及び No.78(2010年生まれ、メス)
(2)確認日:平成28年5月25日(木)
(3)場所:新潟県佐渡市
(4)経過:このペアは、4月21日にヒナ誕生を確認していた。5月26日午前10時20分頃から10時25分頃にかけてモニタリングチーム(新潟大学職員)が巣を観察したところ、No.A36が巣の近くの枝から巣に移動する様子が確認されたことから、同個体が巣立ちをしたと判断した。5月24日に観察を行った際は、巣立ちは確認されていなかったことから、それ以降に巣立ちした可能性が高いと思われる。

【繁殖期のトキの観察について】
繁殖期はトキが最も敏感になる季節です。人が巣に近づくとトキが危険を感じて巣を放棄してしまうこともあります。また、 一時的に巣から離れたスキにカラスなどの天敵に卵を奪われてしまう可能性もあります。そのため、トキの子育てが成功することを願って、 ヒナが巣立つ6月ごろまで営巣地への接近などは控えてくださいますよう、ご協力をお願いします。