野生トキ観察施設(仮称「トキのテラス」)の基本構想

環境省からの発表で、トキ野生復帰に対する国民等による理解や支援をより一層広げるため、野生トキの姿とその生息環境にふれることのできる場所として、野生トキ観察施設(仮称「トキのテラス」)を整備するための基本構想を策定しましたので、お知らせします。

トキのテラス
トキのテラス

1 趣旨
2020年の次期目標の実現に向け、トキ野生復帰事業へ関する国民の理解や支援をより一層広げるため、野生トキの姿にふれる機会を確保するとともにトキが生息する環境を普及啓発する場として、野生トキ観察施設(仮称「トキのテラス」)を設置し、トキと共生する環境づくりの取組を先駆的に行ってきた佐渡をモデル事例として、広く情報発信を行う。

2 基本的考え方
施設整備基本構想の策定にあたっては、次の基本的考え方をふまえ、内容の検討を行った。
・既存のトキ関係施設が有しない施設機能として、野生トキを一定の確率で観察できる施設とすること。
・野生トキの観察と合わせて、トキの定着する佐渡の生息環境についても眺望することができ、「トキと共生する地域づくり」の取組を理解できる施設とすること。
・トキ野生復帰事業の進捗状況、野生トキの定着する状況について、情報発信を行う施設とすること。
・年間を通じて可能な限り利用時間帯に制約なく、不特定多数の利用が可能な施設とすること。
・本施設を整備、供用することにより、トキの生態や地域住民等の生活へ影響が及ばないこと。
・トキ野生復帰に関する学校教育、各種研修・視察、観光ツアー等を始めとして、様々な利用形態の受け入れが可能であること。

3 施設の計画地及び規模等
野生トキの出現頻度が高く、トキの生態や周辺環境に影響を与える可能性が低く、かつ、当省直轄による整備が可能な場所として、野生復帰ステーション敷地内を計画地として選定。施設屋上からの観察・展望利用を主とし、計画地の標高や植生条件を考慮し、地上高を2階部で7.0m、屋上部で10.0m程度に想定。床面積は、1フロアにつき70㎡程度を想定。

4 今後の整備計画
今後の整備計画については、平成28年度に基本設計、平成29年度に実施設計、平成30年度に施設整備を予定。ただし、いずれも現時点での計画であり、年度ごとのスケジュールは確定したものではない。