野生下トキの営巣状況(4/3)
平成27年4月3日発表の営巣・抱卵状況です。
営巣・抱卵中のペア(平成27年4月3日時点)
ペア数 | |
営巣が確認されているペア | 19 組 |
上記、営巣ペアの内、抱卵が確認されているペア | 15 組 |
1 抱卵を確認したペアについて
(1)個体番号:No.74(2009生まれ、オス) 及び 足環なし(メス)
(2)確認日:平成27年4月1日(水)
(3)場所:新潟県佐渡市
(4)経過:このペアは、3月26日に営巣を確認していた。4月1日午前7時55分頃から8時10分頃にかけて、モニタリングチーム(市民ボランティア)が巣を観察したところ巣上に1羽が座り込む様子が確認され、同8時50分から9時30分にかけて、環境省職員が観察を行った際にも同様の様子が確認されたことから、抱卵を開始したものと判断した。
3月29日に観察を行った際は、抱卵が確認されていなかったことから、それ以降に産卵した可能性が高いと思われる。
2 営巣・抱卵を確認したペア
(1)個体番号:No.92(2009生まれ、オス) 及び No.200(2012年生まれ、メス)
(2)確認日:平成27年4月2日(木)
(3)場所:新潟県佐渡市
(4)経過:このペアは、3月上旬から擬交尾をする様子が観察され、3月中旬からは枝を運ぶ様子が確認されていたため、注意して観察を継続していた。4月2日午後5時25分頃から6時25分にかけて、モニタリングチーム(調査請負事業者職員)が観察したところ、スギの樹上に巣が造られ巣上に1羽が座り込んでいる様子を確認したことから、抱卵を開始したものと判断した。3月29日に観察を行った際は、抱卵が確認されていなかったことから、それ以降に産卵した可能性が高いと思われる。営巣場所は、水田に隣接する杉林で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。

3 営巣を確認したペア
(Ⅰ)
(1)個体番号:No.91(2009生まれ、オス) 及び No.154(2009年生まれ、メス)
(2)確認日:平成27年4月2日(木)
(3)場所:新潟県佐渡市
(4)経過:このペアは、飼育番号No.34(2001年生まれ、オス)とNo.58(2003年生まれ、 メス)の子できょうだい(同年同巣の姉弟)にあたるペアである。3月上旬から擬交尾する様子が観察され、3月下旬に枝を運ぶ様子が確認されていたため、注意して観察を継続していた。4月2日午前9時20分頃に、モニタリングチーム(調査請負事業者職員)が観察したところ、スギの樹上において2羽で巣造りする様子が見られ、巣材がある程度積み重なっていたことから、営巣を開始したものと判断した。営巣場所は、集落に隣接する杉林で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。

(Ⅱ)
(1)個体番号:No.177(2012生まれ、オス) 及び No.199(2012年生まれ、メス)
(2)確認日:平成27年4月3日(金)
(3)場所:新潟県佐渡市
(4)経過:2月上旬から2羽で探餌する様子が観察され、2月下旬からに枝を運ぶ様子が確認されていたため、注意して観察を継続していた。4月3日午前5時22分頃に、環境省職員が観察したところ、サクラの樹上において2羽で巣造りする様子が見られ、巣材がある程度積み重なっていたことから、営巣を開始したものと判断した。営巣場所は、水田に隣接する雑木林で、巣は地上から約10メートル程度の高さに造られている。
(Ⅲ)
(1)個体番号:No.72(2009生まれ、オス) 及び No.A04(2013年生まれ、メス)
(2)確認日:平成27年4月3日(金)
(3)場所:新潟県佐渡市
(4)経過:3月中旬から擬交尾する様子が観察され、3月下旬にかけて2羽で巣造りする様子が確認されていたため、注意して観察を継続していた。4月3日午前10時35分頃に、環境省職員が観察したところ、クロマツの樹上において2羽で巣造りする様子が見られ、巣材がある程度積み重なっていたことから、営巣を開始したものと判断した。営巣場所は、畑地に隣接する松林で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。
(1)営巣・抱卵中 | |
番号・生まれ年・性別 | |
No.86(2009年 オス) No.134(2011年 メス) | 3月15日 スギで営巣を確認 |
足環なし(オス) | 3月24日 スダジイで営巣・抱卵を確認 |
No.50 (2007年 オス) | 3月25日 スギで営巣・抱卵を確認 |
No.68(2010年 オス) | 3月23日 スギで営巣を確認 |
No.67(2009年 オス) | 3月23日 スギで営巣を確認 |
No.33(2008年 オス) | 3月19日 クロマツで営巣を確認 |
No.71(2009年 オス) | 3月24日 スダジイで営巣を確認 |
No.137(2011年 オス) | 3月19日 クロマツで営巣を確認 |
No.98(2010年 オス) | 3月23日 スギで営巣を確認 |
足環なし(オス) | 3月28日 クロマツで営巣・抱卵を確認 |
No.107(2010年 オス) | 3月26日 スギで営巣を確認 |
足環なし(オス) | 3月30日 クロマツで営巣・抱卵を確認 |
No.08(2006年 オス) | 3月30日 スギで営巣・抱卵を確認 |
No.92(2009年 オス) | 4月2日 スギで営巣・抱卵を確認 |
(2)営巣中(抱卵未確認) | |
番号・生まれ年・性別 | |
足環なし(オス) | 3月27日 クロマツで営巣を確認 |
No.91(2009年 オス) | 4月2日 スギで営巣を確認 |
No.177(2012年 オス) | 4月3日 サクラで営巣を確認 |
No.72(2009年 オス) | 4月3日 クロマツで営巣を確認 |
(3)営巣・抱卵中止 | |
番号・生まれ年・性別 | |
足環なし(オス) | 3月24 日 クロマツで営巣を確認 |
No.105(2010年 オス) | 3月22日 スギで営巣・抱卵を確認 (観察経過から産卵時期の推定は困難) 3月27日 抱卵中止を確認 |
【繁殖期のトキの観察について】
繁殖期はトキが最も敏感になる季節です。人が巣に近づくとトキが危険を感じて巣を放棄してしまうこともあります。また、 一時的に巣から離れたスキにカラスなどの天敵に卵を奪われてしまう可能性もあります。そのため、トキの子育てが成功することを願って、 ヒナが巣立つ6月ごろまで営巣地への接近などは控えてくださいますよう、ご協力をお願いします。