野生下トキの営巣状況(3/20)

1 営巣を確認したペアについて
(Ⅰ)
(1)個体番号:No.137(2011年生まれ、オス) 及び No.194(2012年生まれ、メス)
(2)確認日:平成27年3月19日(木)
(3)場所:新潟県佐渡市
(4)状況:2月中旬頃から2羽で行動する様子が観察され、3月中旬からは擬交尾や枝を運ぶ様子が確認されていたため、注意して観察を継続していた。3月19日午前6時25分頃に、モニタリングチーム(調査請負事業者職員及び市民ボランティア)が観察したところ、クロマツの樹上において2羽で巣造りする様子が見られたことから、営巣を開始したものと判断した。営巣場所は、畑地等に隣接する松林で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。

(Ⅱ)
(1)個体番号:No.33(2008年生まれ、オス) 及び No.38(2007年生まれ、メス)
(2)確認日:平成27年3月19日(木)
(3)場所:新潟県佐渡市
(4)経過:この2羽は、2011年の繁殖期から継続的にペアを形成し、昨年の繁殖期に3羽を巣立たせたペアである。1月下旬頃から2羽で行動する様子が観察され、3月上旬から枝を運ぶ様子が観察されていたため、注意して観察を継続していた。3月19日午前7時23分頃に、モニタリングチーム(市民ボランティア)が観察したところ、巣材がある程度積み重なっていたことから、営巣を開始したものと判断した。営巣場所は、昨年も営巣が行われた畑地に隣接する松林で、巣は地上から約十数メートル程度の高さに造られている。

2 野生下のトキの営巣状況(まとめ)
営巣中(抱卵未確認)

番号 生まれ年 性別状 況
No.86  2009年 オス
No.134 2011年 メス
3月15日 スギで営巣を確認
No.137 2011年 オス
No.194 2012年 メス
3月19日 クロマツで営巣を確認
No.33  2008年 オス
No.38  2007年 メス
3月19日 クロマツで営巣を確認

2羽で巣を整えるNo.33、38ペア

 【繁殖期のトキの観察について】
繁殖期はトキが最も敏感になる季節です。人が巣に近づくとトキが危険を感じて巣を放棄してしまうこともあります。また、 一時的に巣から離れたスキにカラスなどの天敵に卵を奪われてしまう可能性もあります。そのため、トキの子育てが成功することを願って、 ヒナが巣立つ6月ごろまで営巣地への接近などは控えてくださいますよう、ご協力をお願いします。