野生下トキ 今年最初の営巣確認
3月15日(日)環境省からの発表で、野生下で今年最初のトキの営巣が確認されました。

1 営巣を確認したペアについて
(1)個体番号:No.86(2009年生まれ、オス) 及び No.134(2011年生まれ、メス)
No.86:第5回放鳥個体(2011年9月28日飛翔)
No.134:第7回放鳥個体(2012年9月30日飛翔)
(2)確認日:平成27年3月15日(日)
(3)場所:新潟県佐渡市
(4)状況:この2羽は、昨年の繁殖期にペアを形成し、1羽を巣立たせたペアである。2月中旬頃から2羽で探餌する様子が観察され、昨年の営巣場所付近で行動する様子が確認されていたため、注意して観察を継続していた。3月15日午前5時30分頃に、環境省職員が観察したところ、昨年に営巣したスギの樹上において2羽で巣造りする様子が見られ、巣材がある程度積み重なっていたことから、営巣を開始したものと判断した。営巣場所は、集落に隣接する杉林で、巣は地上から約20メートル程度の高さに造られている。
2 その他の個体の状況
現在、佐渡島内では昨年巣立ちをした若鳥24羽を含めて130羽以上のトキが確認されている。昨年営巣が確認されたペア35組の66羽(オス34羽、メス32羽)については、昨年12月に死亡したオス1羽等を除き、ほとんどの個体が島内で確認されている。
現在40組程度のトキが、特定のエリアを中心に雌雄2羽で行動する様子が観察されており、今後、順次、営巣が確認される可能性が高い。
【繁殖期のトキの観察について】
繁殖期はトキが最も敏感になる季節です。人が巣に近づくとトキが危険を感じて巣を放棄してしまうこともあります。また、 一時的に巣から離れたスキにカラスなどの天敵に卵を奪われてしまう可能性もあります。そのため、トキの子育てが成功することを願って、 ヒナが巣立つ6月ごろまで営巣地への接近などは控えてくださいますよう、ご協力をお願いします。