放鳥トキ 12月の様子

■ 2014年12月中の放鳥トキの動き

■ 佐渡島内の動き
 12月はじめの大雪の影響からか、トキが飛来するエサ場も11月とは大きく変化しているようです。また、野生下のトキのなかには首回りから背中にかけて灰色に着色が始まった個体が確認されています。これから少しずつこのような繁殖羽となった個体が増え、2015年の繁殖期がいよいよ始まります。

・12月12日にNo.162(第9回放鳥・3歳オス(当時))が新穂地区で死亡しているのを確認しました。猛禽類に襲われ捕食されたとみられる外傷があったほか、死体の周囲には羽根が散乱していました。また、この個体は同日の午前7時20分には同地区の木に留まっている様子が観察されていました。

・12月17日以降No.95(第5回放鳥、5歳メス)など、首周りから背中にかけて灰色に着色している個体が複数確認されています。

・12月15日にNo.141(第8回放鳥・3歳オス(当時))が頭部にけがをしているのを、市民ボランティアが羽茂地区で確認しました。餌を探すなどの動く様子が見られないことから、トキ保護センターの獣医師によって捕獲が試みられましたが、近づいたところ飛翔し、行方が分からなくなりました。その後、12月26日に羽茂地区の河岸上の草地で、散乱したトキの羽根とNo.141の足環が発見され、死亡が確認されました。

■ 本州のトキの動き
・No.04(10歳・メス)は5月下旬から11月22日時点まで、石川県珠洲市でドジョウなど捕食する様子が確認されていますが、12月中の確認情報はありません。

・7月12日に新潟県村上市で確認されたNo.180(2歳・メス)は、11月中は村上市内でサギと一緒に行動している様子などが確認されており、12月にもこの個体と思われるトキが村上市内で確認されています。

環境省発行 朱鷺かわら版Vol.28より

■ 生息範囲ごとの個体内訳 (12月31日時点)

 羽数オスメス足環のない個体
(2012年、2014年生)
新穂・両津・金井地区89羽 48羽 41羽 17羽 
真野・畑野・佐和田地区18羽 7羽 11羽 
羽茂地区10羽 7羽 3羽 
本州2羽  2羽 
居場所不明3羽 2羽 1羽 
 64羽 58羽 17羽 
合計139羽 

・A17 が行方不明扱いとなり、No.141、162 の死亡が確認されました。
・2012 年に野生下で誕生したトキ(足環のない個体)と2014 年に野生下で誕生したトキ(足環のない個体)について、区別が難しくなりましたので「足環のない個体(2012 年、2014 年生)」に表記を変更しました。
・地区別の羽数に足環のない性別不明の個体は含まれていません。

野生のトキ
両津地区にて木にとまり休息するNo.148および182
野生のトキ
両津地区にて飛翔するNo.182、184および幼鳥1羽

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・最新のトキ情報は、環境省 佐渡自然保護官事務所 「放鳥トキ情報」ページをご覧ください
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