野生下トキ 営巣観察のための樹上カメラ設置

平成26年3月19日、環境省からの発表で、新潟県佐渡市において、トキの巣づくりや抱卵等の状況を確認することを目的として、林内の樹上にカメラの設置を行いました。
この林は、昨年2羽のヒナをふ化させたペアが営巣した場所で、昨年と同一のオスと2012年生まれのメスと見られる2羽が同林内や周辺の水田で行動する様子が確認されています。

1.設置の経過
(1) 設置日時 :平成26 年3月19日(水)9時45分

(2)設置場所 :新潟県佐渡市

(3)設置の経過 :3月13日と3月16日、モニタリングチームがスダジイの樹上約十数メートルの位置に巣が造られているのを確認した。
3月19日、2羽が林外に出るのを待って、4名(環境省職員2名、請負事業者の作業員2名)が林内に入り、巣が造られている木に小型カメラの設置作業を行った。午前8時頃から巣の造られている幹に設置作業を開始し、一時トキが巣に戻ったため作業を中断したものの、9時45分までに作業を完了した。カメラは巣よりやや高めの位置にあり、巣の設置されている枝とカメラは4~5mほど離れている。映像は、巣から約数十メートル離れた場所にあるテント内の録画機器に録画している。今後、録画された映像の確認を通じて、営巣確認を行うこととしている。

(4)設置したカメラについて
設置したカメラによって、巣上で行動する親鳥の様子や親鳥の巣の周辺への出入り等の様子が観察できる。これによって、繁殖の成否に関係すると考えられる交尾、巣への出入り、抱卵の交代などを詳細に把握することを目指すとともに、報道を通じて国民に広く情報提供を行うこととしている。

2.今後の予定
(1)映像の提供 : カメラ設置後から録画を開始しており、巣づくりや抱卵等の録画映像が確認できた場合には、環境省から報道発表を通じて報道各社に映像の提供を行う。

(2)カメラの追加設置について :今後、その他の巣において小型カメラの設置が可能と考えられる場合は、環境省により小型の固定カメラ2 台の設置を行うことを予定している。

樹上カメラ設置
カメラ設置作業のようす 
樹上カメラ設置
設置されたカメラ