営巣が確認されていたペア1組を含む合計3組のペアの放卵が確認されました。

 平成24年4月12日(木)環境省からの発表で、佐渡市において、新たに営巣が確認されていたペア1組を含む合計3組のペアが新たに抱卵を開始しているのが確認されました。
現時点で営巣が確認されている放鳥トキのペアは8組となり、いずれのペアも抱卵が確認されています。

以下、環境省からの発表です。

1.抱卵を確認したペアについて

オスからメスへ放卵交代

営巣ペア:(2008年生まれ、オス)及び(2008年生まれ、メス)
確認日:4月12日(木)
営巣場所:新潟県佐渡市
確認の経過:このペアは、昨年も営巣・産卵が確認されたペアで、4月9日(月)に平野部の杉林のスギで営巣しているのが確認されていた。
4月12日(木)午前5時10分頃からモニタリングチーム(請負事業者職員)が観察を行ったところ、途中50分間ほど巣を空けることがあったものの、雌雄が交代しながら巣に座り込むのが確認されたことから、すでに抱卵を開始しているものと判断した。4月5日(木)の時点では2羽同時に林の外で飛翔するのが確認されていたが、抱卵を開始した時期は明らかではない。

2.営巣・抱卵を確認したペアについて(その1)
営巣ペア:(2010年生まれ、オス)及び(2009年生まれ、メス)
確認日:4月12日(木)
営巣場所:新潟県佐渡市
確認の経過:このペアは、第4回放鳥(2011年3月)同士のペアで、今回営巣が確認された場所の付近で2月末頃から2羽で行動するのが確認されていた。
4月12日(木)午前8時40分にモニタリングチーム(環境省職員)が林内に調査に入ったところ、1羽(雌雄不明)が巣に座り込んでいるのが確認された。4月9日(月)に調査した時点では、巣の完成度は低く、巣の場所にはトキがいなかったことから、4月9日以降に産卵し、抱卵したものと考えられる。

3.営巣・抱卵を確認したペアについて(その2)

巣に座り込むメス

営巣ペア:(2009年生まれ、オス)及び(2010年生まれ、メス)
確認日:4月12日(木)
営巣場所:新潟県佐渡市
確認の経過:このペアは、第5回放鳥(2011年9月)同士のペアで、3月末から今回営巣が確認された場所の付近で2羽で行動するのが確認されていた。
4月12日(木)午前6時10分頃からモニタリングチーム(請負事業者職員)観察を行ったところ、メスが巣に座り込むのが確認されたことから、すでに抱卵を開始していると判断した。12日にも短時間巣を空けることがあり、また、4月11日(水)も2羽で確認されており、11日までに営巣を開始し、11日に産卵・抱卵を開始した可能性が高いと考えられる。

【繁殖期のトキの観察について】
 繁殖期はトキが最も敏感になる季節です。人が巣に近づくとトキが危険を感じて巣を放棄してしまうこともあります。また、 一時的に巣から離れたスキにカラスなどの天敵に卵を奪われてしまう可能性もあります。そのため、トキの子育てが成功することを願って、 ヒナが巣立つ6月ごろまで営巣地への接近などは控えてくださいますよう、ご協力をお願いします。