新たに3組の放鳥トキの営巣が確認されました。

平成24年3月23日(金)環境省からの発表で、佐渡市において、新たにトキのペア3組が営巣を開始したことが確認されました。
現時点で6組の営巣、うち2組の抱卵が確認されています。また、そのうち1組について、隣接する木に小型カメラを設置し、営巣状況の録画を開始しました。

以下、環境省からの発表文です。

◇新たに営巣を確認したペア

1.(2006年生まれ、オス)及び(2005年生まれ、メス)

(擬交尾中のGペア)

確認日:平成24年3月22日(木)
営巣場所:新潟県佐渡市
確認の経過:
 2羽は去年産卵を確認したペアであり、3月8日(木)頃から、同地区内で、一緒に行動するのが確認されており、昨日3月22日(月)朝、アカマツを中心とした林の松の枯れ木の高さ十数mの位置に、ある程度巣材が積み上がっていることが確認されたため、営巣を開始しているものと判断した。抱卵する様子は確認されておらず、まだ産卵はしていないものと推測されます。

2.(2009年生まれ、オス)及び(2010年生まれ、メス)

確認日:平成24年3月22日(木)
営巣場所:新潟県佐渡市
確認の経過:
 2羽は3月2日(金)頃から一緒に行動するのが確認されており、昨日3月22日(木)昼、丘陵地の斜面の林の半分枯死した木(樹種不明)の高さ十数m程の位置に、ある程度巣材が積み上がっていることが認められたことから、営巣を開始しているものと判断した。抱卵する様子は確認されておらず、まだ産卵はしていないものと推測される。2羽はともに2011年3月に行った第4回放鳥の個体で、初めてのペア形成となります。

3.(2006年生まれ、オス)及び(2008年生まれ、オス)

(営巣が確認されたCペア(小型カメラからの映像))

確認日:平成24年3月23日(金)
営巣場所:新潟県佐渡市
確認の経過:
 2羽は昨年、一昨年度と2年連続で産卵が確認されたペアであり、去年末から一緒に行動するのが確認されており、本日3月23日(金)朝の段階で、平野部の杉林のスギの高さ十数mの位置に、ある程度巣材がつみ上がっていることが認めれたことから、営巣を開始したものと判断した。抱卵をする様子は確認されておらず、まだ産卵はしていないもと推測されます。

小型カメラの設置状況と観察の方法:
 このペアについては、3月23日(金)午前10時30分に営巣木の隣の木に小型カメラを設置した。カメラの映像から、巣の上で行動する親鳥の様子や親鳥の巣の周辺への出入り等の様子が確認できる。小型カメラに映る映像は、巣から約80m離れた場所に設置したテント内のモニターと録画機器までケーブルにより送信され、常時録画されている。録画映像は、適宜モニタリングチームが回収する。小型カメラによる観察によって、繁殖の成否に関係すると考えられる交尾、巣への出入り、抱卵の交代など詳細に把握することを目指している。常時録画を行う小型カメラの設置は2カ所目となる。3台目以降の設置は現在のところ予定はしていません。

【繁殖期のトキの観察について】
 繁殖期はトキが最も敏感になる季節です。人が巣に近づくとトキが危険を感じて巣を放棄してしまうこともあります。また、 一時的に巣から離れたスキにカラスなどの天敵に卵を奪われてしまう可能性もあります。そのため、トキの子育てが成功することを願って、 ヒナが巣立つ6月ごろまで営巣地への接近などは控えてくださいますよう、ご協力をお願いします。