

■エサ場づくり
昔は、水の多い田んぼや小さな溜池がたくさんありました。トキのエサの、ドジョウやタニシ、カエル、サワガニ、バッタがたくさんいました。
今の日本ではトキがたっぷり食べるだけのエサは自然の中にありません。だから、人間がトキのエサ場をつくってエサを増やす必要があります。
エサ場は、田んぼやビオトープです。冬場も田んぼに水を張ったり、山の上で荒れてしまった田んぼをよみがえらせたりします。
スコップを持って草をとったり、土をたがやしたりします。
佐渡だけでなく、日本中でエサ場をつくりましょう。いつか、日本中でトキが見られる日がきっときます。
トキは、毎日体重の10分の1のエサを食べます。トキの体重は成鳥で2kgぐらい。だから毎日200gのドジョウやカエル、サワガニ、
バッタなどを食べます。
60羽だと、毎日12kg。ドジョウだけで計算すると、毎日10000匹も必要です。
■森を守る、育てる
トキは、森の中の高い木の上に巣をつくります。遠くが見えるから安心するのです。ところが、トキが巣をつくる、松やクリ、ドングリの木が、
少なくなっています。森を守り、育てることが必要です。
手入れしなくなった森は、すぐに荒れていきます。だから、枝を切り落としたり、下草を刈り取ったり、植林をするボランティアが、
林業専門家や研究者に教わりながら、はたらいています。冬は雪におおわれるので、春から秋まで、夏の暑いときもがんばっています。
カマやノコギリを使うので、森の手入れをするときは、専門の人といっしょに安全に気をつけながらやりましょう。
■生き物調べ
エサ場をつくるためにも、今、どんな自然があるのか、調べなければいけません。この調査を、みなさんもやってください。
どんな生き物が田んぼや小川に住んでいるか調べてみよう。どんな生き物があぜ道や草原にいるか調べてみよう。調べたことは、
カードに書いておこう。
■ボランティアリーダーになる
トキのことや森のこと、田んぼや動物、植物のことをたくさん勉強して、
ビオトープの作り方や森の手入れの方法をいっしょに活動しながら教えるのがボランティアリーダーです。
早い人は大学生ぐらいからボランティアリーダーになれます。今から、いろんなボランティア活動や勉強をして、ぜひ、
ボランティアリーダーになってください。
佐渡トキ保護センターでは、ボランティアリーダーをめざす方を対象に、ボランティア登録制度をつくっています。
■食べるだけでもボランティア
ドジョウをたくさん育てるために、農薬を減らしたり、田んぼの一部をドジョウのために稲を植えなかったりする農家もいます。
そういうお米を買って食べるだけでも、ボランティアになります。お米だけでなく、環境を守る農家がつくる野菜や果物を選んで買ってください。
■みんなに伝えよう
汗を流して手伝う人、遠くから「がんばって」と手紙を書く人、寄付をする人、みんなボランティアです。ひとりひとりができることを考え、
行動することで、自然が豊かになり、トキが空を飛びます。みんなが学んだことを、たくさんの人に教えてください。
トキ交流会館では、ボランティア希望者にエサ場づくりや森の手入れなどの指導、案内を行っています。
■私たちができること
野生のトキは、田んぼや小川、家の近くに飛んでくるかもしれません。でも、人間がおどかしたりすると、エサの少ない山の奥に逃げてしまい、
死んでしまうかもしれません。トキが安心して暮らせるようにするためには、佐渡の農家や佐渡で暮らす人たちが、
トキといっしょに生きることを決心しなければなりません。
また、トキを見に来る観光客の人たちや、トキのエサ場や森を守り育てるボランティアの人たちの協力もかかせません。みなさんも、ぜひ、
トキと人間がいっしょに安心して暮らせるよう、手伝ってください。
