佐渡では、トキの野生復帰を目指した餌場整備などの活動が、多くの集落・団体の間に広がり、取り組む主体・
保全箇所ともにだいぶ増えてきました。これからは、点をつないでいく面的展開が必要であるとともに、
餌生物を増やすための効率的な管理手法の提示も求められてきます。
そこでトキ連では北陸農政局と協力し、どのようにしたら餌生物が増えるかを検討するため、いくつかの実験を行ってきました。
その一つが、ビオトープに牛糞などの肥料分を散布し効果を検証するもので、その方法として、イトミミズ・ユスリカ調査を行いました。
イトミミズ・ユスリカ調査は、環境保全型農業、特に冬期湛水を行う人々の間で行われています。これらの底生生物は、 土中の有機物を摂取して土(トロトロ層)をつくり、それが抑草効果を発揮するほか、 水生昆虫や両生類の餌となって田んぼの生物層を豊かにします。そのため、田んぼの生物多様性を図る指標としてこの調査手法が広がっています。
今回は、この調査の第一人者であるNPO法人田んぼの岩渕成紀さんを招き、調査を実施しました。
事前に試行的に現場を回って調査した後、トキ連メンバーに呼びかけて各自管理しているビオトープや田んぼの土を持参してもらい、 会館で一斉に調査しました。9団体・集落が、合計30箇以上の田んぼやビオトープの土を持ち寄って参集しました。
それらの土を、水で洗って泥を流し、トレーに少しづつ移してイトミミズやユスリカをカウントしました。
その後すぐ会議室で、それぞ れ採土してきた現場の管理状況をヒアリングしながら、イトミミズ・ ユスリカの数との相関性などについて話し合いを持ちました。そのときの総括はこちらです。itomimizutyousa.pdf - 87.9 KB
尚、あくまで今回のデータのみに基づく考察であり、結論がでたわけではありません。この考察をもとに、
田んぼの生物多様性を回復するための管理手法について、さらに調査をしていきたいと考えています。

