「人・トキの共生の島づくり協議会」総会の報告

「人・トキの共生の島づくり協議会」総会の報告

日時:令和元年7月25日(木)13:30~15:30 トキ交流会館大ホール
議題(1)生息環境整備部会の報告
  (2)観光・普及啓発部会の報告
  (3)その他

 約40名が出席する中、板垣会長の開会の挨拶の後、2つの部会からの報告と、それに対する質問や提案が行われました。特にトキファンクラブの皆さんからも関心を持っていただけると思われる内容を報告します。

 

(1)生息環境部会の報告(トキの苗踏み)

 トキの苗踏みに関しては新潟大学で研究が行われている。2割程度の欠株(苗が欠損すること)では周囲の苗がより大株に生育することで、補植(植え直し)しなくても収量に影響しないとされるが、トキが群れで田んぼに入ると大きな欠株ができ、収量減になる。また、収量に影響しないといっても、昔から綺麗に列をなして植えてある田んぼを美徳としてきた農家にとっては、欠株があれば補植するのが当然との考えもある。経済的な側面と心情的な側面があるが、色々な考え方を共有して取り組んでいくために、秋以降にフォーラムを開催する予定である。

 

(2)観光・普及啓発部会の報告(トキのテラス)

 野生トキ観察・展望施設として環境省が整備工事を進めているトキのテラスについて説明があった。建物は8月に完成予定だが、内部の展示工事が未着手。観光・普及啓発部会の要望により、当面屋上のみをトキ観察場所として利用していただくことを検討中である。

 

(3)その他(佐渡島内でのハードリリース)

 トキの放鳥は、第1回の放鳥式典と昨年の10周年記念放鳥式典以外は、訓練しているケージの扉を開けてトキが自発的に外に出ていく「ソフトリリース方式」で放鳥している。トキの数が増えるにつれ、同じ場所からの放鳥によってトキの生息場所に偏りが生じ、過密状態によるトキへの悪影響も懸念されるという。この状況の解消とトキと共生する地域を広げ、広く普及啓発効果を図るため、訓練したトキを箱に入れて運び、佐渡島内の訓練施設とは違う場所で放鳥する「ハードリリース」も併用することになった。そのためには場所の選定が重要で、餌場の整備状況や住民が積極的にトキが来ることを望んでいるかなどの条件に該当する地域があれば、佐渡島内でハードリリース方式による分散放鳥が実施されることになる。

 

 

※「人・トキの共生の島づくり協議会」:人とトキが共生する佐渡を目指して2007年3月に設置された。市民・行政・研究者・企業など多様な関係者で構成されている。事務局は佐渡市。