【6月21日(火)】 野生下のトキの営巣状況等について

環境省から平成28年6月22日時点での野生下のトキの営巣状況等について、お知らせします。
今期の巣立ちした総数が計33羽となり、2012年に初めて野生下での巣立ちを確認して以来、最多の巣立ち数となりました。
本日までに、15組で巣立ちを確認し、4組で育雛が確認されています。

巣立ち間近のヒナ1羽(足環なし、A21ペア)
巣立ち間近のヒナ1羽(足環なし、No.A21ペア)

1 巣立ちを確認したペアについて
(Ⅰ)
(1)個体番号:足環なし(オス) 及び No.227(2012年生まれ メス)
(2)確認日:平成28年6月19日(日)
(3)場 所:新潟県佐渡市
(4)経 過:
このペアは、5月14日にヒナ2羽を確認し、5月31日にヒナ2羽に足環装着(No.A55、A56)を実施していた。
6月19日午前9時35頃から10時10分頃にかけてモニタリングチーム(調査請負事業者職員)が巣の様子を観察したところ、巣が空いた状態となりヒナの姿が確認されなかった。6月21日午前9時48分頃に環境省職員が営巣地付近を確認したところ、林内の枝に止まるNo.A55の姿を確認したことから、同個体は19日の時点で巣立っていたものと判断した。
なお、No.A56については姿が確認されないことから、何らかの理由で行方不明になったものと推測される。
(Ⅱ)
(1)個体番号:No.106(2010年生まれ オス) 及び No.182(2013年生まれ メス)
(2)確認日:平成28年6月20日(月)
(3)場 所:新潟県佐渡市
(4)経 過:
このペアは、5月23日にヒナ1羽、6月1日にヒナ計2羽を確認し、6月6日にヒナ2羽(No.A58、A59)への足環装着を実施していた。
6月20日午前6時36分頃から6時59分頃にかけてモニタリングチーム(新潟大学職員)が巣を観察したところ、ヒナ1羽(No.A58)が巣の近くの枝に留まる様子が確認されたことから、同個体が巣立ちをしたと判断した。
6月17日に観察を行った際は、巣立ちは確認されていなかったことから、それ以降に巣立ちした可能性が高いと思われる。

2 抱卵中止を確認したペアについて
(1)個体番号:No.11(2006年生まれ、オス) 及び No.03(2005年生まれ、メス)
(2)確認日:平成28年6月16日(木)
(3)場 所:新潟県佐渡市
(4)経 過:
このペアは、5月18日に再営巣・抱卵を確認していた。
6月16日午前4時50分頃にモニタリングチーム(市民ボランティア)により2羽が水田で探餌する様子が観察され、6月17日午前8時8分頃から30分頃にかけてモニタリングチーム(新潟大学職員)により2羽が営巣林外の木に止まる様子が観察されたことから、16日の時点で抱卵を中止したものと判断した。
なお、17日に巣の下を踏査したところ、卵の殻1個分を確認し回収したが、巣内の観察は困難であり、抱卵を中止した理由は不明である。

3 足環装着等を行ったペアについて
(1)個体番号:No.136(2009年生まれ オス) 及び 足環なし(メス)
(2)実施日:平成28年6月21日(火)
(3)場 所:新潟県佐渡市
(4)経 過:
6月21日午前6時19分頃から環境省職員等5名が営巣地に入り、捕獲作業員がスギの営巣木に登りヒナ2羽を捕獲した。捕獲したヒナを地上に下ろし足環装着及び身体測定等を実施後、ヒナを巣に戻したうえで、7時16分頃に現場から撤収した。
9時21分頃にNo.136(オス)が巣に戻り、同個体がヒナとともに落ち着いて滞巣する様子が確認された。
なお、ヒナの推定日齢は、17日齢から18日齢程度で、個体の足環番号は、No.A61からNo.A62である。

【繁殖期のトキの観察について】
繁殖期はトキが最も敏感になる季節です。人が巣に近づくとトキが危険を感じて巣を放棄してしまうこともあります。また、 一時的に巣から離れたスキにカラスなどの天敵に卵を奪われてしまう可能性もあります。そのため、トキの子育てが成功することを願って、 ヒナが巣立つ6月ごろまで営巣地への接近などは控えてくださいますよう、ご協力をお願いします。