【5月20日発表】 野生下のトキの営巣状況等について

平成28年5月20日(金)環境省からの発表で、本日時点での野生下のトキの営巣状況について、お知らせします。
本日までに、1組で巣立ちを確認し、営巣が確認されているペアは、全体で26組、そのうち14組で育雛、11組で抱卵が確認されています。

1 足環装着等を行ったペアについて
(1)個体番号:No.74(2009年生まれ、オス) 及び 足環なし(メス)
(2)実施日:平成28年5月20日(金)
(3)場 所:新潟県佐渡市
(4)経 過:
5月20日午前6時6分頃から環境省職員等6名が営巣地に入り、捕獲作業員がスギの営巣木に登りヒナ4羽を捕獲した。捕獲したヒナを地上に下ろし足環装着及び身体測定等を実施後、ヒナを巣に戻したうえで、7時22分頃に現場から撤収した。
11時10分頃にNo.74(オス)が巣に戻った後、11時45分頃に足環なし(メス)が巣に戻り11時50分頃に同個体がヒナに給餌する様子が確認された。
なお、ヒナの推定日齢は、13日齢から22日齢程度で、個体の足環番号は、No.A49からNo.A52(ただし、No.A52については、ナンバーリングが装着可能な日齢でなかったため補助カラーリングのみを装着)である。

足環装着_01 巣に戻されたヒナ
ヒナの体重測定 巣に戻されたヒナ4羽

2 育雛中止を確認したペアについて
(1)個体番号:No.177(2012年生まれ、オス) 及び No.199(2012年生まれ、メス)
(2)確認日:平成28年5月19日(木)
(3)場 所:新潟県佐渡市
(4)経 過:
このペアは、5月3日にヒナ1羽の死亡が確認された後、5月10日にヒナ2羽が確認されていた。
5月19日午前6時28分頃から7時14分頃にかけてモニタリングチーム(新潟大学職員)が巣の様子を観察したところ、親鳥2羽が交互にヒナ1羽の死体を巣外に落とそうとする様子が確認され、その後2羽とも飛去し巣が空いた状態となったことから、育雛を中止したものと判断した。なお、もう1羽のヒナの状況については不明である。
5月17日午前中に巣の様子をビデオカメラで撮影し映像を確認した際には、ヒナ2羽の姿が確認されていた。巣内の観察は困難であり、ヒナの死亡等の理由は不明である。

3 営巣中止を確認したペアについて
(1)個体番号:No.85(2009年生まれ オス) 及び No.93(2009年生まれ メス)
(2)確認日:平成28年5月19日(木)
(3)場 所:新潟県佐渡市
(4)経 過:
このペアは、4月22日に営巣を確認していた。
5月上旬から中旬にかけて2羽で探餌する様子が観察される一方、巣造りを継続し抱卵を開始する様子が確認されず、5月19日11時30分頃から11時45分頃にかけて環境省職員が巣の観察を行った際にも、巣が空いた状態となっているとみられたことから、営巣を中止しているものと判断した。

【繁殖期のトキの観察について】
繁殖期はトキが最も敏感になる季節です。人が巣に近づくとトキが危険を感じて巣を放棄してしまうこともあります。また、 一時的に巣から離れたスキにカラスなどの天敵に卵を奪われてしまう可能性もあります。そのため、トキの子育てが成功することを願って、 ヒナが巣立つ6月ごろまで営巣地への接近などは控えてくださいますよう、ご協力をお願いします。