第10回放鳥に向けたトキの訓練個体の死亡

平成26年6月1日環境省からの発表で、佐渡トキ保護センター野生復帰ステーションの順化ケージにおいて、今年3月7日から野生復帰のための訓練を行ってきたトキの1羽が、5月31日にケージ内に落下し死亡が確認されました。

1 死亡した個体 : No.173(2011年生まれ、オス):いしかわ動物園生まれ

2 経過 :
 当該個体は、今年3月7日から6月上旬の第10回放鳥に向けて佐渡トキ保護センター野生復帰ステーションの順化ケージ内で、順化訓練を行っていた個体である。
5月31日午後4時25分頃、飼育員が給餌等を行うために順化ケージに歩いて接近したところ、ケージ内の池で採餌等していたすべての個体が一斉に飛翔し、その際に1羽の異常な鳴き声が聞かれたことから、同ステーション管理棟のカメラモニターで、ケージ内の状況を確認したところ、1羽(No.173)が地面に落下しているのを確認した。5時10分頃、直ちに個体の回収を行ったものの、既に死亡しているのが確認された。
当該個体がネットに衝突した様子はなく地面に落下した原因は不明であり、また、外傷や骨折、内蔵等の損傷も見られないことから、本日時点で死亡原因を特定するのは困難である。

3 第10回放鳥について:
訓練個体1羽の死亡により順化ケージ内の放鳥予定個体は、オス12羽、メス6羽の計18羽となった。6月6日に開始することとしている第10回放鳥については、予定どおりに実施する。