野生下のトキの3組目の巣立ちが確認されました。

平成26年5月28日、環境省からの発表で、5月14日にヒナを確認していた野生下のトキのペアにおいて、巣立ちが確認されました。
当ペアを含めて野生下のトキのヒナの巣立ちは、今期3組目となります。
本日までに3組が巣立ち(育雛中を含む)、営巣が確認されているペアは12組、そのうち9組で育雛、2組で抱卵が確認されています。

1.巣立ちを確認したペア

(1)個体番号: No.68(2009年生まれ、オス)及びNo.78(2010年生まれ、メス)
(2)確認日: 平成26年5月28日(水)
(3)場 所: 新潟県佐渡市
(4)経 過:

このペアは、5月14日に2羽、5月23日に計4羽のヒナを確認していた。
5月28日午前5時30分頃から5時45分頃にかけて、環境省職員が巣の様子を観察したところ、5時32分頃、ヒナ1羽が巣の近くの枝に両脚で留まる様子が確認されたことから、巣立ちをしたと判断した。

 

巣立ちするヒナ1羽(#68#78ペア)

2.足環装着等を行ったペア

(1)

(1)個体番号: No,67(2009年生まれ、オス)及び No.80(2010年生まれ、メス)
5月28日 ヒナ計3羽を確認
(2)実施日: 平成26年5月28日(水)
(3)場 所: 新潟県佐渡市
(4)経 過:

6:01 林内作業班6名が営巣木のある林内に入り、準備作業を開始。
6:07 捕獲作業員が営巣木にロープを用い登り始める。親鳥は巣から飛去。
6:33 捕獲作業員がヒナ3羽を捕獲し、収容カゴに入れる。
6:38 収容カゴをロープで下ろし、地上で足環装着、身体測定(自然翼長・跗蹠長、嘴峰長)、羽毛採取(4枚、血液を用いた雌雄判別等に使用)、写真撮影を行う。同時に樹上で巣の計測等を実施。
7:09 収容カゴを樹上に引き上げ、ヒナ3羽を巣に戻す。
7:15 全ての作業を終了し、林内から撤収。
7:34 親鳥1羽(No.67)が巣に戻り、ヒナへの給餌を確認

(5)捕獲したヒナの状況:

 (1) A15
体重:1,141g
自然翼長:200mm
跗蹠長:65.6mm
推定日齢:23~24日齢程度
装着した足環:
ナンバーリング:プラスチック製の番号足環(「A15」を刻印)、左関節下
補助カラーリング:プラスチック製の黄・緑・赤色の足環、右関節下3個
金属リング:環境省が定める全国共通の足環、左関節上
ヒナの健康状態:良好

(2) A16
体重:1,332g
自然翼長:205mm
跗蹠長:68.1mm
推定日齢:23~24日齢程度
装着した足環:
ナンバーリング:プラスチック製の番号足環(「A16」を刻印)、左関節下
補助カラーリング:プラスチック製の黄・赤色の足環、右関節下3個
金属リング:環境省が定める全国共通の足環、左関節上
ヒナの健康状態:良好

(3) A17
体重:535g
自然翼長:105mm
跗蹠長:42.5mm
推定日齢:13~14日齢程度
装着した足環:
ナンバーリング:装着可能な日齢でないことから装着を見送り
補助カラーリング:プラスチック製の緑色の足環、右関節下2個
金属リング:環境省が定める全国共通の足環、左関節上
ヒナの健康状態:良好

(6)営巣環境等

営巣木:スギ
巣の高さ:16m程度
巣の大きさ:長径55cm、短径50cm、厚さ18cm、深さ5cm

 

<作業実施体制>
林内作業(6名)
作業統括(環境省職員)
ヒナ捕獲作業員(自然環境研究センター研究員)
足環装着(佐渡トキ保護センター職員)
保定(佐渡トキ保護センター職員)
記録(新潟大学職員、環境省職員)
林外作業(4名)
モニタリング(調査請負事業者職員、市民ボランティア2名、環境省職員)

 

(#67#80ペア)ヒナ体重測定 (#67#80ペア)計測

(#67#80ペア)足環装着後のヒナ (#67#80ペア)巣

(2)

(1)個体番号: No.08(2006年生まれ、オス)及び No.25(2008年生まれ、メス)
5月18日 ヒナ計3羽を確認
(2)実施日:

平成26年5月28日(水)

(3)場 所: 新潟県佐渡市
(4)経 過:

7:37 林内作業班6名が営巣木のある林内に入り、準備作業を開始。
7:42 捕獲作業員が営巣木にロープを用い登り始める。親鳥は巣から飛去。
8:17 捕獲作業員がヒナ3羽を捕獲し収容カゴに入れる。        
8:19 収容カゴをロープで下ろし、地上で足環装着、身体測定(自然翼長・跗蹠長、嘴峰長)、羽毛採取(4枚、血液を用いた雌雄判別等に使用)、写真撮影を行う。同時に樹上で巣の計測等を実施。
8:49 収容カゴを樹上に引き上げ、ヒナ3羽を巣に戻す。
8:53 全ての作業を終了し、林内から撤収。
9:52 親鳥1羽(No.25)が巣に戻る。
9:55 親鳥1羽(No.25)によるヒナへの給餌を確認。

(5)捕獲したヒナの状況:

(1) A18
体重:1,226g
自然翼長:210mm
跗蹠長:65.0mm
推定日齢:23日齢程度
装着した足環:
ナンバーリング:プラスチック製の番号足環(「A18」を刻印)、左関節下
補助カラーリング:プラスチック製の黄・緑・白色の足環、右関節下3個
金属リング:環境省が定める全国共通の足環、左関節上
ヒナの健康状態:良好

(2) A19
体重:1,057g
自然翼長:185mm
跗蹠長:62.3mm
推定日齢:19~20日齢程度
装着した足環:
ナンバーリング:プラスチック製の番号足環(「A19」を刻印)、左関節下
補助カラーリング:プラスチック製の黄・緑・橙色の足環、右関節下3個
金属リング:環境省が定める全国共通の足環、左関節上
ヒナの健康状態:良好

(3) A20
体重:887g
自然翼長:155mm
跗蹠長:48.3mm
推定日齢:16~17日齢程度
装着した足環:
ナンバーリング:プラスチック製の番号足環(「A20」を刻印)、左関節下
補助カラーリング:プラスチック製の黄・緑・桃色の足環、右関節下3個
金属リング:環境省が定める全国共通の足環、左関節上
ヒナの健康状態:良好

(6)営巣環境等

営巣木:スギ
巣の高さ:15m程度
巣の大きさ:長径60cm、短径60cm、厚さ18cm、深さ5cm

 

<作業実施体制>
林内作業(6名)
作業統括(環境省職員)
ヒナ捕獲作業員(山階鳥類研究所研究員)
足環装着(佐渡トキ保護センター職員)
保定(佐渡トキ保護センター職員)
記録(新潟大学職員、環境省職員)
林外作業(3名)
モニタリング(調査請負事業者職員、市民ボランティア、環境省職員)

 

 

【繁殖期のトキの観察について】
繁殖期はトキが最も敏感になる季節です。人が巣に近づくとトキが危険を感じて巣を放棄してしまうこともあります。また、 一時的に巣から離れたスキにカラスなどの天敵に卵を奪われてしまう可能性もあります。そのため、トキの子育てが成功することを願って、 ヒナが巣立つ6月ごろまで営巣地への接近などは控えてくださいますよう、ご協力をお願いします。