野生下のトキの12組目のヒナ誕生及び営巣状況等について

平成26年5月16日(金)環境省からの発表で、新潟県佐渡市において、新たに1組の野生下のトキのペアにおいて、ヒナが誕生しているのを確認しました。当ペアも含めて野生下のトキのヒナ誕生は、今期12組目となります。また昨日、5月14日に育雛中止を確認していたペアのヒナの死体を回収しました。

本日までに1組が巣立ち、営巣が確認されているペアは14組、そのうち9組で育雛、4組で抱卵が確認されています。

1.ヒナを確認したペア

(1)個体番号: No.67(2009年生まれ、オス)及び No.80(2010年生まれ、メス)
(2)確認日: 平成26年5月16日(金)
(3)場 所: 新潟県佐渡市
(4)経 過:

この2羽は、2012年と2013年の繁殖期に各3羽を巣立たせたペアである。
このペアは、4月10日に抱卵開始が確認されていた。5月16日午前4時50分頃から5時45分頃にかけて、モニタリングチーム(調査請負事業者職員)が巣の様子を観察したところ、巣上にヒナ2羽の姿を確認した。
なお、これまでの観察経過から、ふ化日は不明である。

 

給餌する#67とヒナ2羽
給餌するNo.67とヒナ2羽

2.ヒナの死体の回収について

(1)個体番号: No.11(2006年生まれ、オス)及び No.03(2005年生まれ、メス)
(2)回収日: 平成26年5月15日(木)
(3)場 所: 新潟県佐渡市
(4)経 過:

5月14日午前5時35分頃から6時頃にかけて、モニタリングチーム(市民ボランティア)が巣の様子を観察したところ、巣上に親鳥とヒナの姿が確認できなかったことから、同日に育雛中止を判断していた。同日午前8時30分頃から9時30分頃にかけて、当省職員が巣の様子を観察し、その際に撮影した映像を確認したところ、カラスが巣の中の何かをつつく様子が確認された。午後4時頃に当省職員が巣の下を踏査したが、育雛中止に結びつく状況は確認できなかった。
15日午後1時頃に当省職員が再び巣の下を踏査したところ、ヒナ1羽の死体の一部を発見し回収を行った。
14日に撮影された映像の様子と15日に回収されたヒナの死体の状況から、死亡したヒナがカラスに捕食されたものと判断されるが、それまでの観察経過から、ヒナが死亡した理由については不明である。

3.2012年~2014年(5月16日現在)の繁殖結果

  営巣 ふ化 巣立ち
形成ペア数 ヒナをふ化
させたペア数
ふ化した
ヒナの羽数
巣立ちさせた
ペア数
巣立ちした
羽数
2012年 18
2013年 24 14
2014年 ※34 12 21

※平成26年5月16日時点、今期形成されたペア34組のうち
・現在、営巣中のペア14組(うち9組が育雛、4組が抱卵、1組が未抱卵営巣)
・営巣、抱卵、育雛を放棄したペア19組
・巣立ちさせたペア1組

【繁殖期のトキの観察について】
繁殖期はトキが最も敏感になる季節です。人が巣に近づくとトキが危険を感じて巣を放棄してしまうこともあります。また、 一時的に巣から離れたスキにカラスなどの天敵に卵を奪われてしまう可能性もあります。そのため、トキの子育てが成功することを願って、 ヒナが巣立つ6月ごろまで営巣地への接近などは控えてくださいますよう、ご協力をお願いします。