放鳥トキの幼鳥の確認について

平成24年6月12日(火)環境省からの発表で、5月5日(土)に2番目に孵化が確認されていた放鳥トキの巣において、6月7日(木)の16時50分頃を最後に目撃が途絶え、行方がわからなくなっていた幼鳥1羽が確認されました。

発見された幼鳥

以下、環境省からの発表です。

1.確認の経過:
6月12日(火)18時20分頃に、同日午前9時頃及び10時頃に営巣林から350mほど離れた杉林の中でトキ1羽を目撃したとの情報が地域住民から得られた。このため、モニタリングチーム(市民のボランティア及び新潟大学)が現地を確認したところ、地上から約5mのところにあるスギの枝に幼鳥1羽がとまっているのを発見した。
この幼鳥は、6月7日(木)の夜明け前に水田に降り立っていることが確認され、同日の16時50分頃に飛翔したのを最後に、確認ができない状況が続いていた。
確認された幼鳥は木にとまったままじっとして動かない状態であり、負傷や衰弱を示す明らかな兆候は観察の限りでは確認できなかった。既に薄暗く、状況を詳細に把握することが困難であること等から、日暮れまで観察を続け、翌13日の早朝から改めて観察を行うこととした。
日暮れ後に、情報提供者に目撃時の状況について詳細を確認したところ、午前9時頃及び午前10時頃にごく小さな沢に下りて地面をつついているのを確認した(その時点で地域住民には幼鳥だという認識はなかった)、目撃した際に3mくらいまで近づいても飛ぶことはなく、歩いて遠ざかったという情報が得られた。
なお、地域住民が目撃した沢はスギ林の林内を流れており、モニタリングチームが確認したスギの木から10~20m程度の距離にある。

2.今後の対応:
親鳥の行動観察の結果から、現在親鳥からの給餌を受けている可能性はほとんどないと考えられることから、衰弱の程度が著しく、放置すれば死亡すると判断される場合など、必要な場合は、保護することも検討する。