■ 佐渡トキファンクラブ設立に寄せて(新潟県知事のごあいさつ)
平成20年にもトキの試験放鳥が予定され、野生復帰に向けた様々な取組が行われている中で、 佐渡トキファンクラブが設立されたことをうれしく思います。
現在、地球上に生息するおよそ百万種の動物のうち、鳥類は約1万種と言われており、 その10パーセント以上が絶滅の恐れのある種とされています。産業革命以来、人類は、 野生生物の生存を脅かすような地球環境の改変を続けてきた結果、20世紀以降だけでも数十種類の鳥類が絶滅したと言われています。
地球環境問題が世界的にクローズアップされている今日、 近代文明の繁栄の影で絶滅の危機にさらされている野生生物が自然界で生息できる環境を創造していくことは、 人類に課せられた責務であるとも言えるでしょう。
新潟県は、佐渡島にトキを再びよみがえらせる野生復帰の取組を国、佐渡市と連携し、 佐渡市民のみなさまの御協力を得ながら進めています。佐渡の自然の中にトキがいた時と現在では、佐渡の環境も変わっているため、 トキを野生復帰させることは、たやすいことではなく、自然環境の復元等を伴う長期間にわたる取組となります。
トキの野生復帰は、21世紀の社会が求められる循環型社会構築にもつながる国家的プロジェクトであると言えます。それは、 単に自然界にトキを放鳥するということだけでなく、野生生物保護の視点から環境を創造する壮大な取組でもあるからです。
トキの野生復帰を成功させるためには、人と環境の新たな関係を具体化するこのプロジェクトへの全国のみなさまの御支援が必要です。
「佐渡トキファンクラブ」を通じた、みなさまの応援の声をお待ちしています。
新潟県知事 泉田裕彦
