東京農業大学生が佐渡の生きものを育む田んぼで農業実習

2009年6月15日(土)~22日(日)、東京農業大学の学生21名が佐渡で1週間の農業実習をしました。実習先は、
人とトキとが共生できる農業に取り組む「佐渡トキの田んぼを守る会」の農家です。
佐渡市と東京農業大学は、2009年5月28日に連携協定締結を結びました。今後、地域の振興や教育・研究の充実を図るため、
大学と市が相互に協力します。その一環として、学生たちが来島したのです。
さらに、6月20日(土)には、東京農業大学が一般向けに公開している公開講座(カレッジ講座)「朱鷺と暮らす郷づくりへの参加」
の受講生も来島して農業体験を行いました。

作業は、除草剤を使っていない田んぼでの草取りです。佐渡トキの田んぼを守る会の斎藤さんが田んぼに生える草の名前や特徴、
草取りの方法を講義、それから参加者は裸足になって稲の間の草と格闘しました。

午後は、無農薬栽培の田んぼで生きもの調査の実習です。田んぼには様々な小動物がいます。参加者は、
図鑑を引きながら採取した生物の同定を行います。
参加者のひとりが、「田んぼによって足の感触が違いますね」と斎藤さんに声をかけると、斎藤さんは「化学肥料を使わず、無農薬栽培すると、
それぞれの田んぼの土に違いが生まれます。農薬と化学肥料を使っていれば、田んぼはどれも同じような土になります」と解説、
小中学生相手とは違ったやりとりが聞けました。

その後、トキ交流会館で佐渡トキの田んぼを守る会より、生きものを育む米作りの実際についての講義が行われました。
佐渡トキの田んぼを守る会の大井さんは、
「田んぼは稲を育て入るだけの工場ではなく、たくさんの生きものを育てている場所です。私たち農業者は生産とともに『生きものを守る』
『環境を守る』役割を担っています。多くの生きものがいる田でとれるお米は、安心して食べられることにもつながります。
豊かな環境とともに、小さな生きものを大切にするまなざしを子や孫に引き継いでもらいたいです。私たちは、佐渡の農家から、
生物多様性農法を全国に広めていき、主食であるお米や田んぼの価値を高いものにしていきたいと思っています」と話しました。

カレッジ講座を受講した男性は「講座は、トキ野生復帰の取り組みについて関心があったので参加しました。
自分でも佐渡に来ることはできますが、実際に取り組みを体験したり、地元の方に直接話を伺える機会はめったにありませんから」と、話し、
ひとりの学生は「農家では、田んぼの仕事だけでなく、畑の作業や、環境保全型のお米を原料に使う酒蔵の見学もしました。
出していただいたご飯もおいしく、トキばかりじゃなく、佐渡の未来や、農業についてなどの熱い思いを聞くことができました」と話しました。
[ 掲載日:2009年07月09日 | カテゴリ:活動報告 ]
